【5月28日 AFP】南米のチリとアルゼンチンの国境地帯に位置するコパウエ火山(Copahue Volcano、2965メートル)が近く噴火する可能性があるとして、両国の関係当局は27日、周辺の住民約3000人に避難するよう命じた。

 チリのアンドレス・チャドウィック(Andres Chadwick)内相によると、チリでは同火山から25キロメートル以内に住む約2200人に避難命令が出されたという。またアルゼンチン側では800人が自宅から退避した。地元当局が明らかにした。

 現時点では、ガスの噴き上げのみで火山灰などは見られないが、チャドウィック内相によると、周辺の地震活動を分析した結果、噴火の可能性も否めないとして避難命令が発令されたという。

 チリ当局は、昨年12月にもコパウエ火山が噴火する可能性があるとして警報を発しているが、この時には噴火はなかった。

 2011年6月に起きたチリのプジェウエ(Puyehue)火山の噴火では、南米大陸の南側、さらにはオーストラリアでも、数か月にわたって空の便に影響が出た。(c)AFP