【7月27日 AFP】米国の干ばつ情報を提供しているウェブサイト「US Drought Monitor」は26日、米国の穀倉地帯の干ばつが前例のないペースで進んでいると警告した。

 同サイトの気候学者ブライアン・フュークス(Brian Fuchs)氏は、米国のトウモロコシと大豆の4分の3を生産する中西部9州で極度の干ばつに見舞われた地域の面積はこの1週間で11.9%から28.9%へとほぼ3倍に拡大したと述べ、「私は干ばつを研究してきたが、今回の干ばつには前例のない点が多い。特にそのスピードは類を見ない」と語った。

 今回は米本土の約3分の2が日照り続きの状況に見舞われている。これはDrought Monitorプロジェクトが始まった1999年以降では最も広い。

 フュークス氏は米国の穀物価格を見ていれば、穀物不足の懸念から値上がりしているのが分かると指摘し、穀物価格上昇の影響は家畜飼料やエタノール生産、そして食料品にも波及するだろうと述べた。(c)AFP/Andrew Gully