【6月8日 AFP】東日本大震災の津波で流された桟橋が海岸に打ち上げられた米オレゴン(Oregon)州の公園レクリエーション局(Oregon Parks and Recreation DepartmentOPRD)は7日、外来種が繁殖する恐れがあるとして、桟橋に付着していた日本の海藻やフジツボを除去するよう命じた。

 同州ポートランド(Portland)の南西160キロにあるアゲートビーチ(Agate Beach)に打ち上げられたのは、長さ20メートル、幅約6メートル、高さ約2メートルのコンクリートと金属製の浮桟橋。在ポートランド日本領事館が、この桟橋は前年3月11日の津波で流されたものだと確認した。これまで米西海岸に流れ着いた被災地からの漂着物としては最大のものとみられている。

 公園レクリエーション局は7日朝、桟橋に付着した生物を除去してビーチから運び出す作業を7日午前中に始める方向でオレゴン州魚類野生生物局(Oregon Department of Fish and Wildlife)がボランティア団体と調整中だと発表した。桟橋を覆う海洋生物の中には在来種も含まれていたが、その他は日本の海域に固有の種だったという。外来種には貝類、フジツボの他、ワカメなどの海藻も含まれていた。

 また、公園レクリエーション局のクリス・ハベル(Chris Havel)氏は、桟橋から放射線は検出されなかったと述べた。(c)AFP

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