【3月21日 AFP】(一部更新、写真追加)米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると、メキシコ南部で20日午後0時2分(日本時間21日午前3時2分)ごろ、マグニチュード(M)7.4の地震があった。南部では多数の住宅が損壊し、首都メキシコ市(Mexico City)では驚いた人たちが路上に飛び出したが、これまでのところ死者が出たという情報はない。

 USGSによると震源はゲレロ(Guerrero)州とオアハカ(Oaxaca)州の間に位置する太平洋岸のリゾート地アカプルコ(Acapulco)の南で、近くではマグニチュード5.1の余震も起きた。

 フェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は、自身のツイッター(Twitter)アカウントに「地震による深刻な被害の報告はない」と書き込んだ。ゲレロ州知事は地震から2時間後に同国ミレニオ(Milenio)テレビに対し、メキシコ南部で500以上の住宅が損壊、あるいは倒壊したが、ゲレロ、オアハカ両州ではこの地震で死亡した人はいないと語った。また震源に最も近い街オメテペク(Ometepec)で学校など公共施設に被害が出ていないかどうか調査中だと述べた。

 米政府は、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の娘で、春休みでメキシコに滞在していたマリア(Malia Obama)さんは無事だったと発表した。

 太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center)は、大規模な津波は発生していないが、局所的に津波の影響が出る恐れはあるとしている。

 首都メキシコ市ではビルが揺れ、オフィスで働く人たちが道路に飛び出した。地元のラジオ局「フォルマト21(Formato 21)」は、メキシコ市北部でバスの上に歩道橋の一部が崩れ落ち、1人が負傷したと報じた。バスには乗客はいなかった。

 市内では電話線や電線が切れて交通信号も消えたが、メキシコ市長は、ヘリコプターで上空から調べたところ大きな被害は出ていないと述べた。(c)AFP