【11月7日 AFP】世界最高峰エベレスト(Mount Everest、8848メートル)の登山口となっているネパールの村ルクラ(Lukla)で前週から、濃霧のため数千人の外国人登山客が足止め状態となっており、うち300~400人が徒歩でバスの通っている村へ向かったという。

 エベレスト登山者の拠点となるルクラのテンジン・ヒラリー空港(Tenzing Hillary Airport)の責任者によると、同空港は2日、濃霧による視界不良のため閉鎖された。天候は回復の兆しもなく、ネパール軍が40人乗りのヘリ数機を出動させたが、悪天候でルクラに到達できず救援は難航している。

 ルクラから徒歩で1時間半ほどの距離にあるスルキャ(Surke)でも登山客が立ち往生しており、軍はヘリでこれまでに約400人を救助し、カトマンズまで運んだという。

 ルクラでは足止めされた米、英、独などから来た登山客2500人ほどが空港施設やテント、ホテルの食堂などに寝泊りしており、スルキャでも約300人が救援を待っている。しかし現地では日用品の価格が急騰し、肉や野菜などの食料も品切れ状態となっているという。

 6日の当局筋によるとこうした中、300~400人の登山客が天候の回復をあきらめ、ルクラから徒歩で4日間の距離にある村ジリ(Jiri)に向かったという。ジリからは首都カトマンズ(Kathmandu)行きのバスが出ている。(c)AFP