【10月25日 AFP】千葉県柏市で福島県の警戒区域と同等の高い放射線量が検出された問題で、政府高官は24日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所事故の影響である可能性が高いと語った。

 柏市の市有地で発見されたホットスポットは、半径1メートルほどの小さなエリア。地上1メートルで計測したところ、毎時2マイクロシーベルトを検出した。これは、福島原発周辺の警戒区域の一部地域と同等の線量だ。

 市当局者が土壌を検査したところ、最高で毎時57.5マイクロシーベルトを検出した。この地域は福島原発から195キロメートルも離れているが、近隣住民には放射能汚染への不安が広がった。

 文部科学省の担当者は、雨に含まれた放射性セシウムが、破損した側溝を通じて小さなエリアに凝縮されたことにより、ホットスポットが形成されたと考えている。

 柏市当局者は、土砂や防水シートで覆ったので空間放射線量は下がったと述べ、24日に国と協議して汚染区域をどうするか判断すると語った。

 研究者は、原発からどれほどの距離まで汚染が拡散したのか、汚染状況を把握するマップづくりを進めている。一方で、水や牛肉、野菜、茶、海産物の汚染が報じられる中、放射能汚染に対する不安は、日本の多くの地域で日常生活の一部となっている。(c)AFP