【10月19日 AFP】チェルノブイリ(Chernobyl)原発事故後最悪の原子力事故となり東日本に放射性物質をまき散らした東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故から7か月以上が過ぎた18日、福島市は民家などの本格的な除染作業を開始した。

 学校や公園、デイケアセンターなどの公共の場所の除染は東北地方の多くの自治体ですでに行われていたが、被災した自治体が一般の住宅などを対象に組織的な除染を行うのは初めて。

 野田佳彦(Yoshihiko Noda)首相はこの日、福島市を訪れた。多くの住民たちは野田首相に政府の対応の遅さへの不満を訴えた。野田首相が福島市を訪問したのは首相就任後2度目。

 福島第1原発から約60キロ北西にある福島市には約30万人が暮らしている。福島第1原発から200キロ以上離れた千葉県や東京都でも放射線量が高いホットスポットが見つかっており、放射性物質が考えられていたよりも広範囲に広がっているとの懸念が高まっているなかでの本格除染開始となった。(c)AFP/Hiroshi Hiyama