【9月21日 AFP】台風15号(アジア名:Roke、ロウキー)は21日午後2時ごろ、静岡県浜松市付近に上陸し、本州を北東に向かって進んでいる。

 これまでに愛知県、愛媛県などで少なくとも4人が死亡、岐阜県では下校中の小学生男児を含む2人が行方不明となっている。

 トヨタ自動車(Toyota Motor)は同日、台風15号の影響で昼夜2交代制をとっている愛知県内の11工場で夜間操業の中止を決めた。また三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries)も航空機部品を生産する愛知県内の工場など5工場の操業を停止した。

■福島第1原発でも台風対策

 北東に向かっている台風15号の進路の先には、東日本大震災によって発生した事故による放射性物質の拡散を防ぐために、急ピッチで作業が進められている東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所がある。

 東京電力は、海に近い場所などでの事故収束作業を中止したとともに、暴風で放射性物質が飛散しないよう屋外のケーブルやホースを固定したり、水が浸入しそうな開口部を防水シートで覆ったりするなどの台風対策を行ったと発表した。

 交通機関も大きな影響を受けた。時事通信(Jiji Press)によると、航空会社の欠航は450便以上に上り、4万5000人以上に影響が出たほか、JRも新幹線を含む多くの列車の運転を見合わせた。(c)AFP/Yuka Ito