【6月16日 AFP】4日に半世紀ぶりに噴火したチリ南部アンデス山脈にあるプジェウエ(Puyehue)火山の火山灰が、全周約4万キロの地球を12日間でほぼ完全に一周したと、同国の専門家らが報告した。

 プジェウエ火山から噴出された火山灰は、最大風速約28メートルの風に乗って東の方角へ流れ、地球を1周して18日には再びチリに戻ってくる見込みだ。チリ航空当局によると、火山灰は既にチリ本土から3500キロ西の太平洋上にある同国領イースター島ラパ・ヌイ(Rapa Nui)まで達している。

 プジェウエ火山の火山灰による空の足の混乱は15日も続いている。アルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の2空港では、雨天のため飛散する火山灰量が一時的に減り、約10日ぶりに正常に近い運航状態に戻った。しかし、オーストラリアでは南部の国内便は運航を再開できたものの、西部パース(Perth)への発着陸が困難になり、再開したばかりのオーストラリア~ニュージーランド間の航路が再びキャンセルされた。(c)AFP