【4月11日 AFP】東日本大震災発生から1か月となる11日、日本政府は世界各国の主要紙に、東日本大震災への支援を感謝する菅直人(Naoto Kan)首相のメッセージ広告を掲載した。

 菅首相のメッセージは「Thank you for the Kizuna(きずなをありがとう)」と題され、英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)、米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(International Herald Tribune)など、米国、英国、中国、韓国、ロシア、フランスの6か国の7紙に、紙面の4分の3のサイズで掲載された。

「巨大な地震に見舞われ、多数の死者を出した東日本大震災から1か月が経ちました」と、広告は始まる。

「津波被災地には食料も水も電力もなく、生存者は通信手段もありませんでした」

「その絶望的な時期に、世界中の人びとがわれわれのもとに集まり、希望を生みだし、励ましてくれました」

「世界中の友人たちが示してくれたKizunaに深く感謝し、すべての国や機関、人びとに心からの感謝を表明します」

 メッセージは、菅首相の署名の後に、「A friend in need is a friend indeed(まさかの友は真の友)」と結ばれていた。

■世界の政府、機関、個人が震災支援

 米国をはじめオーストラリア、メキシコ、中国、欧州各国は支援チームを被災地に派遣した。また、多くの国々が支援金を拠出したり、復興に向けた財政支援を約束したりした。貧困に苦しむアフガニスタンも復興支援金として100万ドル(約8500万円)を提供した。

 多くの慈善団体も復興支援に携わり、多数の個人からの義援金も届いた。アクション俳優のジャッキー・チェン(Jackie Chan)さんらアジアのスターたちは香港(Hong Kong)で慈善コンサートを開き、300万ドル(約2億5000万円)を超える寄付金を集めた。

 このメッセージ広告を担当した内閣府の高官は、菅首相は震災発生から1か月という節目に、被災地に心を寄せ、さまざまな支援をしてくれた世界各国の人びとに直接感謝を伝えたかったと述べ、首相はウェブサイトにも世界の人に向けたメッセージを掲載すると語った。(c)AFP

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