【3月21日 AFP】食物の放射線レベルを検閲している台湾当局は20日、日本南部から出荷されたソラマメで放射性物質を検出したと発表した。

 11日に発生した東北地方太平洋沖地震と津波で被災した福島第一原子力発電所で事故が発生して以来、日本国外で食物の放射能汚染が見つかったという報告は初めて。

 台湾食品医薬品局(TFDA)の蔡淑貞(Tsai Shu-chen)氏によると、鹿児島県から出荷されたソラマメ14キロから放射性物質が検出された。本州東部沖の同地震の震源から鹿児島は1100キロ以上離れている。蔡氏は「成田空港で台湾行き機へ積み替えられる際に汚染されたのではないか」と述べた。

 また、検査で示された数値はソラマメ1キロにつき、ヨウ素が11ベクレル、セシウム137が1.0ベクレルと微量で、台湾の安全基準を大きく下回っており、パニックを起こさないようにと国民に呼び掛けた。

 汚染が検出されたソラマメは廃棄される。(c)AFP