【3月18日 AFP】国際原子力機関(IAEA)の専門家は17日、東京電力福島第1原子力発電所の状況について、ここ24時間で著しく悪化はしていないが、希望の光について言及するのは時期尚早だと話した。

 IAEA事務局長の科学・技術顧問、グラハム・アンドリュー氏は、同日の定例会見で、福島第1原発について、「状況は依然非常に深刻だが、前日からの顕著な悪化はない」と述べ、爆発や出火で炉心が損傷を受けるなどした1~3号炉は、比較的安定しているとの見方を示した。その一方で、悪化に向かう可能性もまだあると、慎重な姿勢を示した。

 IAEAの天野之弥(Yukiya Amano)事務局長は、被害状況を確認し、政府や関係当局と対策を協議するため、日本に向かっている。事務局長が福島に入れるかは明らかになっていない。

 福島第1原発では、最悪のシナリオ、メルトダウン(炉心溶融)の回避をめざし、海水の投下や注入が必死に行われている。(c)AFP