【3月11日 AFP】(一部更新、写真追加)11日午後、太平洋沖を震源とするマグニチュード(M)8.9の大規模な地震が発生し、これまでに26人の死亡が確認された。東北地方を中心に太平洋沿岸の広い範囲が、巨大な津波に襲われた。

 宮城県仙台(Sendai)市沿岸には高さ10メートルの津波が到達した。テレビでは津波で岸に打ちつけられた船舶が、家屋や車と共にいっせいに街中へ押し流される映像が伝えられた。仙台空港(Sendai Airport)では滑走路が冠水し、ターミナルの屋上に避難した数十人の姿が映し出された。共同通信(Kyodo News)によると、福島県にも7メートルの津波が到達した。

 報道によると、これまでに確認できている死者は26人。関東地方でも、倒壊した壁の下敷きになった67歳の男性や、崩落した屋根の下敷きになった高齢女性1人のほか、茨城県では崩壊した家屋の下敷きになった3人の死亡が確認された。全国の被害状況を集計する警察庁では、被害規模が大きいため集計に時間がかかるものと見込んでいる。

 都内でも建物が大きく揺れ、少なくとも6件の火災が報告された。地下鉄を始め鉄道網は停止している。都心にはサイレンが鳴り響き、ビルから避難した人たちが屋外にあふれた。(c)AFP