【9月9日 AFP】英エネルギー大手BPは8日、4月にメキシコ湾(Gulf of Mexico)で起きた米史上最悪の原油流出事故について、責任の一端を認める一方で、他社にも責任があるとする内部調査報告書を発表した。

 約200ページの報告書は、「一連のミスが事故を招いた」と結論付けた。その大部分は、掘削施設を所有するトランスオーシャン(Transocean)とセメント作業を担当した油田サービス大手ハリバートン(Halliburton)の責任だとした。BPによる油井設計には問題がなかったとしている。

 主要因としては、油井の底の部分のセメント作業に問題があった、ガス漏れをチェックする「ネガティブプレッシャーテスト」の結果をBPとトランスオーシャンが正しく解釈しなかった、噴出防止装置が機能しなかった、などが挙げられている。

 10月1日付で辞任するBPのトニー・ヘイワード(Tony Hayward)最高経営責任者(CEO)は、報告書の中で、「1つのミスというよりはさまざまな要因が複雑に絡み合って事故を招いたことは明白だ」と総括している。

 4か月間の調査をまとめた報告書は、補償をめぐる訴訟で同社が根拠として使用するものと見られる。名指しされた請負各社は、報告書を欠陥があり利己的と非難するとともに、BPには最終的にすべての作業について監督・承認する責務があったと主張している。(c)AFP/Mira Oberman