【9月3日 AFP】ロシア非常事態省は3日、同国西部のボルゴグラード(Volgograd)州やサラトフ(Saratov)州で発生した森林火災で5人が死亡したと発表した。

 これによると、森林火災は強風にあおられて燃え広がり、民家400棟など532棟が焼失した。 ボルゴグラードは首都モスクワ(Moscow)から南東に約1000キロ。

 同省は、火災はさらに広がる恐れがあると警告している。ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は2日、関係当局に全力を挙げて消火活動に取り組むよう指示した。

 政府声明によると、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相は3日、数か月にわたって森林火災に見舞われているボルゴグラード州やサラトフ州に、復興資金として10億ルーブル(約28億円)を緊急支援すると発表した。

 ロシア通信(RIA)が南部トリヤッチ(Tolyatti)のアナトーリ・プシュコフ(Anatoly Pushkov)市長の話として伝えたところによると、トリヤッチ付近の森林約200ヘクタールが燃えたため、3日未明、同市に非常事態宣言が出された。

 この夏、前例のない猛暑に見舞われたモスクワはその後気温が下がっていたが、ロシア南部の各地域はここ数日、再び気温が40度に達していた。ロシアではここ数か月森林火災で約100万ヘクタールが焼け、50人以上が死亡している。8月23日に、最後まで非常事態警報が出されていた7つの地域で警報が解除されたばかりだった。(c)AFP