【8月1日 AFP】熱波によってロシア各地で発生した山火事は、極東地方の延焼面積が過去24時間で3倍の10万ヘクタールに広がるなど、被害の拡大が懸念されている。これまでにロシア全土で少なくとも30人が死亡した。

 ロシア・タス通信(ITAR-TASS)の報道によるとカムチャツカ(Kamchatka)半島が最も大きな打撃を受けている。

 ロシア非常事態省によると、7月31日時点での延焼範囲はロシア全土で12万ヘクタールに及び、軍の兵士2000人を含む約24万人が動員され消火や救助作業にあたっている。同日、同省が発表した死者数は28人で、うち7人はモスクワ地方で亡くなっている。

 1日にはロシア西部ニジニーノブゴロド(Nizhny Novgorod)の非常事態当局が、火事で焼けた近郊の村で新たに2人の遺体が見つかったと発表した。

 ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)露大統領は31日、「30年か40年に1度起きるか起きないかの自然災害」だと懸念を表明した。また全国で1257棟の家が焼けたが、すべて10月までに建て直すことを約束したウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の談話が報じられた。

 山火事が多発している地域では、今後も気温が40度を超える日が数日間続くと予想されている。当局は山火事が拡大する恐れが非常に高いとして警戒を呼び掛けている。(c)AFP