【7月24日 AFP】文部科学省は24日、少量の放射性物質クリプトンガスを搭載した防衛省技術研究本部の無人機が、太平洋の硫黄島沖合に墜落する事故が発生したが、放射能汚染の危険性はないと発表した。

 防衛省高官によれば、東京から約1200キロ南方の硫黄島沖で23日未明、F15戦闘機から離脱した全長5.2メートルの無人機が試験飛行を開始。しかし、2分後にエンジントラブルで墜落した。

 AFPの取材に応じた文科省高官によると、無人機にはジェットエンジンの点火に用いるために、放射能量10万7700ベクレルの放射性ガス「クリプトン85」が、ガラスカプセルに密閉されて、搭載されていた。

 しかし、同省の原子力安全担当者はクリプトンガスについて、制限値の下限に達しない程度の量で、仮に全部吸引しても人体に影響はない量で、海中でカプセルが破損しても周囲の環境に影響を及ぼすことはないと語った。(c)AFP