【7月22日 AFP】中国政府当局は21日、洪水による死者が今年に入ってから701人に上り、347人が行方不明となっていると発表した。南部では前月から沿岸地域を中心に降雨が続いているうえ、台風シーズンを迎えるとあって、今後も被害の拡大が懸念されている。

 当局は701人のうち何人が前月からの豪雨によるものか明らかにしてはいないが、過去2週間における死者は187人、行方不明者が173人だという。また、洪水や地滑りなどで数万戸の家屋・建物が損壊し、経済的損失は1420億元(約1兆8000億円)に上り、1億1000万人が影響を被ったとしている。

 気象予報によると、今後も北部を中心に豪雨が続き、准河(Huai River)、黄河(Yellow River)、松花江(Songhua River)など主要河川の流域で洪水が起きる可能性があるという。

 ただ、当局では、豪雨により貯水施設、資源管理プロジェクトなどで影響が予想されるものの、1998年の長江(揚子江、Yangtze)はんらん時のような中国史上最悪の被害は回避できるとみている。(c)AFP/Dan Martin