【7月19日 AFP】メキシコ湾(Gulf of Mexico)の原油流出事故で米政府当局は18日、事故を起こした油井付近で「検知された漏出」と「油井口の異常」について、英エネルギー大手BPに対し報告書を提出するよう命じた。

 原油流出対策の指揮を執るタッド・アレン(Thad Allen)元米沿岸警備隊司令官は、BP幹部のボブ・ダドリー(Bob Dudley)氏に対し書簡で、「現在実施中の油井キャップの密閉性テストや、油井から離れた場所で漏出が検知されたこと、油井口の異常などを考えると、テスト期間中の海底の監視が最も重要だ」と述べた。

 その上で、「油井口近くで炭化水素の漏出が確定した場合、油井に影響を与えずに、油井キャップのバルブをできるだけ早急に開放する手続き」を書面で提出するよう命じた。

 これに先立ってBPは同日、油井キャップの密閉性テストの状況について、今後原油の流出はないとの見通しを示すとともに、今月後半に予定されている油井の閉鎖作業までキャップを装着したままにしておく意向を表明した。米政府はテストを当初予定より24時間延長する方針だが、BP側はキャップのバルブは原油流出が確認されない限り、閉めたままにしておくとしている。(c)AFP