【4月19日 AFP】アイスランドの火山噴火による欧州の航空便への影響が拡大する中、アイスランドの地球物理学者で市民保護アドバイザーのマグノス・トゥミ・グドムンドソン(Magnus Tumi Gudmundsson)氏は18日、噴煙の飛散モデルが改善されれば今回のような大混乱を大幅に減らすことができるとの見方を示した。

「火山灰を理由に飛行禁止措置が出されたからといって、禁止地域の上空すべてに実際に火山灰が飛散しているとは限らない」。グドムンドソン氏はAFPに対し、飛行制限は「非常に高度な安全基準が適用されているため」だと説明し、火山灰の飛散予想に用いるモデルの精度を向上させる徹底的な研究が求められていると強調した。

「より精度の高いデータがあれば、飛行制限は大幅に減らすことができる。恐らく、今回の4分の1ほどまで可能だろう」

 今回のアイスランドの火山噴火では、18日までに30か国近くで飛行禁止・制限措置が取られている。噴煙は、北は北極圏から南はフランスの地中海沿岸、スペインやロシアにまで拡大している。

 航空当局者は、火山灰の中を飛行すると航空機のエンジンに灰が詰まって停止してしまうため、大規模な空港閉鎖は正しい判断だと説明している。(c)AFP