【3月4日 AFP】南米チリで前月末起きた大地震の際、同国海岸沿いのリゾート地コンスティトゥシオン(Constitucion)を襲った津波の様子を、同地在住の男性(20)が携帯電話で撮影した映像がこのほど公開された。現時点では、今回の津波をとらえた唯一の映像という。

 この男性は、自宅が倒壊しながらも、夜明けに街を襲った3回の津波のうちの1回の撮影に成功した。映像は不鮮明だが、海岸に近付くに連れて波が高くなり、陸地にぶつかると同時に白い波しぶきが散って入り江の住宅を飲み込む様子が映っている。

 今回の地震でコンスティトゥシオンでは、大きな津波が3回にわたって人口6万人の街を襲い、建物の3分の1が倒壊した。

「地震後、200人くらいの助けを求める声が聞こえた。橋の下にも数人がいた。彼らは皆、死んでしまった」と、国営テレビTVNの取材に応じた撮影者の男性。

 他の生存者同様、必死に高台に逃げた男性は、「夜間は何も撮影できなかったが、夜明け近くになった6時30分か7時頃、波が陸地を上がってくるのが見えた」と撮影当時について語った。(c)AFP

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