【11月22日 AFP】19日からの豪雨で洪水に見舞われた英国イングランド北西部で21日、再び河川が増水して洪水が拡大した。今後さらに雨が降ると予想されており、当局は警戒を呼びかけている。

 ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は、住宅が泥水に浸かり、道路が泥で覆われた湖水地方で有名なカンブリア(Cumbria)地方の町コッカマス(Cockermouth)を視察し、被災地の救済に100万ポンド(約1億5000万円)を投じると約束した。

 同地方ではこれまでに4つの橋が倒壊し、うち海に近いワーキントン(Workington)では19日、橋の上から自動車に橋に近づかないよう指示していた警察官1人が崩落した橋と一緒に濁流に流され、下流で遺体となって発見された。

 この洪水で約1300世帯が影響を受け、1000世帯で停電が続いている。数百人が避難し、約70人が21日夜も避難先で過ごした。

 英国とアイルランドを豪雨が襲った前週、カンブリア地方では24時間雨量が観測史上最高の314ミリを記録した。22日から数日間にわたって、19日ほどではないものの強い雨が降ると予想されており、気象当局は注意を呼びかけている。

 イングランド南西部のデボン(Devon)では、増水したダート川(River Dart)からカヌーイスト1人が救助されたものの、その後死亡した。(c)AFP