【11月4日 AFP】オーストラリアのカヤッカー(カヤック乗り)が10月31日、ホオジロザメにカヌーに突撃されてカヌーが転覆、海に放り出されて泳いで逃げのびたという恐怖の体験を語った。地元テレビ局が報じた。

 カヤッカーのリース・ガズデン(Rhys Gadsden)さん(27)は、10月30日の朝、メルボルン(Melbourne)西部ポートランド(Portland)港でいつものようにカヤックを楽しんでいた。

 そこに体長4メートルのホオジロザメが現れ、巨大なあごでガズデンさんのカヌーにかみついたという。ガズデンさんは「オールでサメの頭を5、6回叩いた」が、サメはカヌーの船底に頭突きを始めた。

 ガズデンさんは頭突きでひっくりかえされて、海に放り出されてしまったという。

   「サメがどこにいるのかわからなかった。わたしの方へ向かっているのかもわからなかった。バシャバシャ音をたてて気づかれるもの嫌だったし、どうしたらいいか全くわからなくなった」

 ガズデンさんは結局、サメがいなくなり、通りがかりのボートに救助されるまでの16分間、冷たい水の中で立ち泳ぎをして乗り切った。

    「とても大きく、真っ黒な眼をしていた。恐ろしい、悪魔のようなやつだ。二度とあんな目に遭いたくないよ」

 ホオジロザメは地球上で最大の捕食魚として知られており、最大で体長6メートル、体重2240キログラムまで成長する。(c)AFP