【9月23日 AFP】このところ山火事、地震、強風、巨大なひょうなどに見舞われているオーストラリアのシドニー(Sydney)の街を23日、不気味な赤い砂じんが襲った。

 内陸部から強風で運ばれた砂ぼこりで車や建物はオレンジ色に変わり、交通機関は混乱し、子どもや高齢者は屋外に出ないように呼びかけられた。人びとはフェイスマスクを着けたり、スカーフで口を覆ったりして職場に向かっていた。シドニーの空港では着陸地を変更する国際線の航空機も出たため、空の便も大幅に乱れるとみられる。

 シドニーがあるニューサウスウェールズ(New South Wales)州の警察は、22日に一部の地域で濃い砂じんが発生して空が赤黒くなり、視界が2~3メートルにまで悪化するなどの異常な状態があったと報告していた。

■地震やひょう、野火も

 ニューサウスウェールズ州に隣接するビクトリア(Victoria)州では、22日午後、雷雨とともに「クリケットのボールくらいの大きさの」ひょうが降り、自動車のガラスが割れる被害が出たほか、22日遅くにはマグニチュード2.6と3.0の小さな地震が起きた後に激しい雨が降り、鉄砲水への警戒が呼びかけられた。当局によると地震による被害は出ていない。
 
 さらに北のクイーンズランド(Queensland)州では、気温が高く乾燥した天気が続いたことから十数か所で野火が発生していた。(c)AFP