【11月14日 AFP】米カリフォルニア(California)州南部各地で13日、約520万人が参加する大規模な震災訓練が行われた。小学生から消防士、警察官、医療救助隊までさまざまな人々が参加。同日午前10時に、同州を縦断するサンアンドレアス断層(San Andreas Fault)が震源のマグニチュード7.8の揺れが発生し、死者1800人、負傷者53000人、建物崩壊1500棟の被害を受けたとの想定だった。

「きちんと準備しておけば、(災害時にも)自動的に落ち着いて行動できます。事態に対応できる『道具』を持っているのと同じですよ」と、訓練に参加したある消防士は話す。

 今回の訓練には地元のテレビ局も積極的に協力し、地震学者が記者に被災状況についてコメントする内容の模擬の「地震ニュース」を放映するなどした。

 1994年に同州で起きたノースリッジ(Northridge)地震では、マグニチュード7.8の揺れが7秒間発生、被害規模は死者72人、負傷者12000人に達した。米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると、同州南部で同規模の地震が発生した場合、ロサンゼルス(Los Angeles)では揺れが55秒間続くと予測されている。

 地質学専門家によると、カリフォルニア州では今後30年以内に、大規模な被害をもたらす地震が99%の確率で発生するという。(c)AFP