【11月4日 AFP】韓国ソウル(Seoul)の北約46キロの抱川(Pocheon)近郊で4日、訓練中の韓国空軍の米ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)製F-5E戦闘機2機が空中で接触し、1機が墜落した。この衝撃で両機が2発ずつ搭載していた空対空ミサイル計4発が落下した。ミサイルのうち3発はすでに軍が回収したが、1発が見つかっていない。

 韓国国防省によると、1機は約800人が暮らす村落からわずか100メートルしか離れていない稲田に墜落した。パイロットは墜落前に脱出した。聯合ニュース(Yonhap)が伝えた地元の目撃者の話によると、墜落した戦闘機はきりもみをしながら稲田に墜落し、村落の住宅の壁が震えるほどの大音響をたてて爆発したという。もう1機は後尾を損傷したが、自力で基地に戻った。

 各戦闘機は空対空ミサイル「AIM-9」を2発ずつ搭載していたが、爆発はしなかった。空軍の報道官によると、1発は村の教会の裏で、2発目は接触場所付近で、3発目は山で発見され、残る1発を捜索中だという。戦闘機内のスイッチを押さなければ爆発しない仕組みになっているため、残りの1発が発見される前に爆発する可能性はほとんどないとしている。

 衝突の原因は明らかになっていないが事故後、韓国軍は同型機の飛行をすべて一時禁止した。韓国軍は同型機約200機を保有している。(c)AFP