【6月4日 AFP】中国の華僑向け国営通信社、中国新聞社(China News Service)は4日、政府高官の話として、四川大地震で川がせき止められ湖状になった「せき止め湖」の1つが、決壊して洪水が発生する危険度に達しつつあり、状況は「極めて危険」だと伝えた。

 決壊の恐れがあるのは震源地に近い四川(Sichuan)省綿陽(Mianyang)市北川(Beichuan)県の唐家山(Tangjiashan)のせき止め湖で、決壊をくい止めるため投入された軍が連日作業を続けているが、危険は依然として高い。現在の水量は五輪競技用プール8万杯分を上回る。

 水利省は3日の会見で、余震を危険の1つに挙げ、ひとたび強い余震が発生すれば湖が決壊し、下流域で洪水が発生しかねないと警告した。

 同省によると、湖のある唐家山では依然として余震が断続的に発生しており、特にマグニチュード(M)6以上で、決壊の恐れがあるという。会見した技官は、「決壊を回避するために湖では、いくつもの措置が講じられたが、状況は依然として極めて危険」だと述べた。(c)AFP