【6月2日 AFP】(一部更新、写真追加)米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)北部にある映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド(Universal Studios Hollywood)」で1日、大規模な火災が発生し、映画のセットなどが炎上した。ヘリコプターや消防士400人以上が出動し消火活動に当たっている。

 ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドは映画やテレビの撮影スタジオとしても使われており、防音スタジオやニューヨーク(New York)市を模したセットなどが炎上した。被害総額は数千万ドルに上るとみられる。

 消防当局によると通報があったのは午前4時45分(日本時間同日午後8時45分)だったが、昼になっても火はくすぶり続けている。

 出火原因については調査中だが、ニューヨークを模したセットから出火し、急速に燃え広がったという。また、消火活動に当たっていた消防士3人が負傷した。

 施設の東側にはグリフィス・パーク(Griffith Park)があり、火災が広がった場合には被害が拡大する恐れがある。

 炎は、現場にあったプロパンガスのボンベの破裂などにより、30メートルの高さまで到達した。

 有毒ガス発生の危険性もあるため、当局は近隣住民に避難を呼び掛けている。 

 この火災でユニバーサル・スタジオで最も人気のあるアトラクションの1つ、「キング・コング(King Kong)」が全焼したほか、「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the Future)」「宇宙戦争(The War of the Worlds)」「ベン・ハー(Ben-Hur)」「サイコ(Psycho)」などの映画や、人気テレビシリーズ「デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)」のセットも被害を受けた。

 また、ビデオテープや映画フィルムを収蔵する倉庫1棟が全焼したが、ユニバーサル・スタジオ(Universal Studios)のロン・マイヤー(Ron Meyer)最高経営責任者(CEO)は致命的な被害ではないとしている。(c)AFP/Tangi Quemener