【5月18日 AFP】(5月19日 写真追加)ミャンマーでは既にコメの田植えの時期に入っているが、大型サイクロン「ナルギス(Nargis)」の直撃から2週間が経った今も、被災者らはその日の食糧や仮宿を確保するのに精一杯だ。

 農作地帯のミャンマー南部では、サイクロンの直撃によって、水田は破壊され、耕作用の水牛は洪水でおぼれ死に、蓄えていた穀物や種子は台無しになった。

 差し迫った問題の中でも深刻なのは、大規模な食糧不足を食い止めるために不可欠な来期のコメの収穫だ。サイクロンで最も大きな被害を受けたのは、貧困なミャンマーを支える米作地帯のエーヤワディーデルタ(Ayeyarwaddy Delta)地方だった。

 国連(UN)は18日、サイクロン被害に関する内部レポートで、「農業生産への広範囲な被害は、11月の収穫の損失につながる危険性がある」として、植え付けを7週間以内に実施する必要があると警告した。

 国連の食糧機関によると、ヤンゴン(Yangon)郊外やデルタ地方など、サイクロンの被害を受けた地域では、水田の2割以上が破壊された。収穫を得るために不可欠な堤防やかんがい施設は、いたるところで修復作業が必要となっている。しかも、悲しみに暮れ、家も失い、食糧不足のために衰弱した人々がそれに取り組まなければならない。

 バンコクの国連食糧農業機関(United Nations Food and Agriculture OrganisationFAO)のDiderik de Vleeschauwer広報官は「期限は差し迫っている。時間との闘いだ。40-50日以内にイネの種子が届かなければ、今年の収穫期に向けた田植えを行うことはできない」と話した。

 FAOによると、ミャンマー政府高官は、種子や肥料の購入と農地の修復に2億4300万ドル(約253億円)が必要で、家畜の購入や治療にさらに2000万ドル(約21億円)が必要だと述べた。(c)AFP