【5月16日 AFP】中国四川(Sichuan)省を襲った大地震で15日、震源地の同省ブン川(Wenchuan)県映秀鎮(Yingxiu)で、倒壊した小学校から11歳の少女が68時間ぶりに救出された。現地入りしていたAFP記者が目撃した。

 救出されたZhang Chunmeiさんは、意識がもうろうとした状態で、マスク姿の十数人の看護師や兵士らによって手当を受けた後、病院に搬送された。

 小学校の生徒約500人のうち、避難できたのは150人足らずだった。救出されたのはZhangさんが2人目で、見守る人々の中からは「すごい、生きてるぞ」という叫び声が聞かれた。

 震源地の映秀鎮にAFPを始めとする海外メディアが到着したのは、12日の地震発生後、初めて。到着までにはボートで2時間乗り、滑りやすい山道を2時間歩かなければならなかった。

 映秀鎮は人口約1万人の小村で、地震によって壊滅的な被害を受けた。住民らは地震によって家族や友人を失っており、Zhangさんの奇跡的な救出も慰めには程遠い。(c)AFP/Peter Harmsen