【5月13日 AFP】中国の温家宝(Wen Jiabao)首相は13日、12日に四川(Sichuan)省を震源として発生したマグニチュード7.8の大地震の被害状況について、当初の予想よりも深刻との見方を示した。中国中央テレビ(CCTV)が報じた。

 国営新華社(Xinhua)通信は、震源地から約100キロメートル離れた都江堰(Dujiangyan)に設置された災害対策本部からの情報として、地震での死者が12日夜の時点での8500人超から、約1万人に増加したと報じた。

 CCTVは、温首相が災害対策本部で「現状から判断して、四川省内の医療チームだけに頼ることはできず、省外からの応援も必要」と語ったことを報じた。また、新華社によると、温首相は地震被害への対応が政府の最優先事項との認識を示している。

 震源地となった山岳地帯の※川(Wenchuan)県からは、地震発生から14時間経った時点でもほとんど情報が届いていない。

 一方、新華社は、同県では少なくとも30人が死亡したと伝えており、また同県のWang Bin共産党書記が衛星電話を通じ、テント、食料、医薬品、衛星通信機材など救援物資の緊急空輸と、負傷者救助のための医療チームを要請したという。

 新華社はまた、道路には落石などが散乱し車での通行が不可能なため、救助隊は現在、徒歩で同県に向かっていると報じた。(c)AFP

※:さんずいに「文」