【11月30日 AFP】カリブ(Caribbean)海東部のフランス海外県マルティニク(Martinique)島付近で29日、マグニチュード7.4の強い地震が発生した。米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)が発表した。

USGSによると、地震の震源地は同島のフォール・ド・フランス(Fort-de-France)の北北西41キロメートル、震源の深さは143キロメートルで、地震の規模は当初推定されたマグニチュード7.3から更新されている。

 米国の太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning CenterPTWC)は、震源が深いことから大規模な津波が発生する恐れはないとしている。

 マルティニク島の警察当局は、地震の影響で建物が倒壊したと報告しており、AFPに対し、「現時点でビルと銀行の建物が1棟ずつ崩壊したことが確認されているが、死傷者の有無についてはまだ分からない」と語った。また、地震は同じくカリブ海に浮かぶグアドループ(Guadeloupe)島、さらにはフランス領ギアナ(French Guiana)でもわずかに観測されたという。

 さらに、この地震で近隣のバルバドス(Barbados)はパニック状態に陥っている。現地のAFP記者によると、首都ブリッジタウン(Bridgetown)では揺れを感じた人々が建物から屋外に走って逃げ出す事態になっており、また数棟の家屋が倒壊したという。

 地震は首都カラカス(Caracas)をはじめ、ベネズエラでも感じられたが、建物への被害や犠牲者が出たという報告はない。(c)AFP