2007年11月20日、バングラデシュ南部Chailtatoli村で、倒壊したモスクの前に座り込む被災した男性。(c)AFP/Jewel SAMAD
【11月21日 AFP】大型サイクロン「シドル(Sidr)」が直撃したバングラデシュで20日、救援物資がようやく被災地の人々に届き始めた。
当局者によると、これまで救援物資を運ぶ車両を阻んでいた倒木が取り除かれ、シドル直撃後5日経ってようやく、最も通行が困難となっていた地域に運べるようになったという。
バングラデシュでは洪水や嵐が頻繁に発生しているが、シドルにより数千人が死亡、また数百万人が家を失っており、救助隊員によると状況は絶望的だという。
国際援助団体オックスファム(Oxfam)のバングラデシュ代表は、「バングラデシュ人は回復力がある。しかし、今回は通常の生活に戻るまで数か月要するだろう。また被害状況を正確に把握するまでに数週間を要する可能性もある」との見解を示した。
これまで死亡が確認されたのは3447人だが、当局は孤立化した被災地での犠牲者が確認されれば、その数は大幅に増加する恐れがあると見ている。
また、国連児童基金(ユニセフ、United Nation's Children's Fund、UNICEF)によると、被災者の半数は子どもで、うち約40万人が5歳以下と推定されるという。
世界食糧計画(World Food Programme、WFP)のバングラデシュ代表Douglas Casson Coutts氏によると、村々は破壊され、農作物や家畜も洪水で流されるなど、被害状況は甚大で生活の再建は困難だという。
南部パドマ(Padma)では、人々が収入源として依存している漁業に使用する木製のトロール漁船が破壊された。
漁業従事者の1人は、母親、息子、おい、そしてトロール漁船2隻を失い、「たった30分でわれわれは貧民となった」と語った。
同地の被災者がAFPに語ったところによると、未だに支援は届いていないという。一方、当局筋は、救援物資は輸送中で、交通および通信の問題が緩和されたため、支援活動は加速されていると主張している。
Coutts氏は、「交通事情は日々改善されている。食糧の配給にはボートを使わなければならなかったが、そうすることは可能だった」と述べた。
同氏によると、今週中にはすべての被災者に支援物資が届き始める見通しだという。(c)AFP/Salim Mia


