【11月9日 AFP】メキシコのホセ・コルドバ(Jose Cordoba)保健相は8日、前月末に同国南部を襲った記録的な大洪水で、これまでに少なくとも9人が死亡、20人以上が行方不明と発表し、健康被害が数か月続くのではないかとの懸念を表明した。
 
 同保健相によると、11日前の洪水発生以降タバスコ(Tabasco)州で3人が死亡した。また隣接するチアパス(Chiapas)州では、今週初めの土砂崩れによって6人が死亡、20人以上が行方不明になっているという。

 8日までに水位は1-2メートルほど下がったが、タバスコ州では依然として州都ビジャエルモサ(Villahermosa)を含む州の大半が冠水している。同州では被災者のうち約1万人が略奪を恐れ、避難を拒否している。

 コルドバ保健相は、家畜など数百頭の腐敗した死がいが放置されたまま水につかっていること、水道管が破損し飲料水が不足していることなどを指摘、健康被害に対する懸念を表明した。

 また、避難を拒んで孤立している住民らについて、関係機関がボートでワクチンなどの医薬品を届ける態勢を整えたことも明らかにした。(c)AFP