【10月6日 AFP】大型で非常に強い台風15号(クローサ、Krosa)は日本時間6日午後12時30分、台湾東部宜蘭(Ilan)南東沖110キロの海上を時速11キロで北西に進んでいる。台湾の中央気象台によると最大風速51メートル、強風域は中心から半径300キロ。

 台湾北部ではその影響で少なくとも3人が負傷したほか、店舗や会社の休業が相次いだ。また、国内の鉄道が運転を見合わせたのをはじめ、フェリーや国内線、アジア各国を結ぶ国際線も欠航するなど交通網にも乱れが出た。

 台北(Taipei)では、強風のため木が倒れたり看板が壊れたりするなどの被害があったほか、約1万世帯が停電した。

 救援活動にあたる台湾消防部(National Fire Agency)によると、台北では女性2人が軽いけがをしたほか、蘭嶼(Orchid Island)では大波にさらわれた男性が岩にぶつかり骨折した。

北部丘陵地帯では1300ミリの雨が予測されることから785人が避難した。沿岸部では漁業従事者約5000人が避難したほか、低地地帯では洪水や土砂災害の警報が出されている。

 週末に予定されていた様々な野外の催しが延期された。台風15号は今夜から明日にかけて勢力を増すとみられ、当局は引き続き警戒を呼び掛けている。(c)AFP