【8月16日 AFP】(一部更新、写真追加)ペルーで15日午後6時41分ごろ、強い地震が発生、首都リマ(Lima)や沿岸部で強い揺れが観測された。ペルー政府は、これまでに少なくとも72人が死亡、負傷者は680人以上に上っていると発表した。

 米地質調査所(United States Geological SurveyUSGS)によると、地震の規模を示すマグニチュードは7.9、震源地はリマの南東148キロ地点で、震源の深さは40キロと推定される。

 リマでは、強い揺れが約2分間続いた。その後も余震が続き、1時間20分ほど後には、最初の地震の震源近くを震源とするマグニチュード5.9、震源の深さ10キロの余震が観測された。

 この地震で、リマ市内では倒木、窓が割れるなどのほか、建物にも被害が続出した。余震で建物が倒壊するのを恐れ、多くの市民が地震発生から数時間後も屋外に避難したままだ。電話は一時通じなくなったが、徐々に復旧。電気や水道に大きな影響はなかったもようだ。

 また、地元テレビ局の報道によると、リマ南部の都市イーカ(Ica)で教会が倒壊、少なくとも4人が死亡した。その他、近隣のピスコ(Pisco)など、震源に近い沿岸部の都市で建物が倒壊、死傷者が出ている。

 太平洋津波情報センター(Pacific Tsunami Information Center)は、ペルー、チリ、エクアドル、コロンビアの各沿岸に対し津波警報を、パナマ、コスタリカ、ニカラグア、エルサルバドル、メキシコ、ホンジュラスの沿岸に津波注意報を発令したが、1時間後に解除した。

 最初の地震は、中米エルサルバドルでも体感できた。津波警報を受けて、コロンビア政府は沿岸のトゥマコ(Tumaco)、ブエナベントゥラ(Buenaventura)、Bahia Solanoの各市に、避難命令を発令。ペルー当局も、ラ・プンタ(La Punta)地方の住民に避難を呼びかけた。(c)AFP