【8月15日 AFP】モンスーンによる豪雨で、南アジアを襲った近年最悪の洪水は、被害総額は10億ドル(約1200億円)近くにのぼっている。またバングラデシュでは、伝染病が発生し、政府が対応に追われていることを、関係者が14日に明らかにした。

■インド北東部の経済的被害状況

 最悪の被害に見舞われたインド北東部では、被害総額が8億7500万ドル(約1030億円)にのぼっている。最も被害が大きい東部ビハール(Bihar)州に限っても、被害額が1億ドル(約117億円)以上に及ぶ。関係者らは、作物への被害ははかりしれないとして、被害額は今後さらにふくらむと見ている。

 同州での救援活動は、13日からの豪雨で滞っている。また、50人からなる医療チームが現地に向かっているという。

■バングラデシュでは下痢やコレラが発生

 一方、バングラデシュでは作物の被害額が少なくとも8600万ドル(約100億円)となり、供給不足による食料品価格の高騰も懸念されている。

 また、下痢やコレラがまん延し、これまでに10万人が入院、医師らが対応に追われている。

 6月以来の豪雨による犠牲者数は14日時点で、インドが1800人、バングラデシュが569人、ネパールが105人となっている。(c)AFP/Tripti Lahiri