【6月26日 AFP】異常気象に見舞われた欧州では25日、英国で洪水により3人が死亡、数百人が外部から遮断される一方、ロシアでは暴風雨、欧州南部では熱波による山林火災などが発生し、それぞれ死者が出た。

 イングランド北西部の都市ハル(Hull)では、詰まった下水を清掃しようとしていた28歳の男性が洪水に飲まれ、数時間に及ぶ救出活動にも関わらず死亡した。

 また中部のシェフィールド(Sheffield)では、洪水に飲み込まれた10代の少年のものと思われる遺体を下流で発見したと警察が発表。その他にも68歳の男性が、道路を横切ろうとして洪水に飲み込まれ死亡した。

 さらに数百人が洪水で外部との連絡を絶たれ、軍と警察のヘリコプターが、車に閉じこめられたり屋根に上って救援を待つ住民を救出した。

 英国環境庁は16件の洪水警報と、102件の注意報を全国に発令した。

 一方ロシアの南部では暴風雨が発生し、4人が死亡した。

 また欧州の南部と東部、および地中海地方では、熱波で発生した山林火災がシロッコ(sirocco)と呼ばれる南風にあおられて拡大した。

 イタリアでは、カラブリア(Calabria)、サルジニア(Sardinia)およびシチリア(Sicily)島など25か所で山林火災が発生し、ヘリコプターや飛行機が地上の消防隊とともに消火活動を行った。

 シチリア島の火災は特に激しく、北西海岸地方ではホテルの泊まり客が避難を余儀なくされた。

 またギリシアでは週末、熱波で2人の高齢者が死亡、電力需要が史上最高を記録した。(c)AFP/Prashant Rao