【8月6日 AFP】中国メディアは5日、上海市高級人民法院(Shanghai Higher People's Court、高裁に相当)の裁判官らが集団買春を行っていたとして停職処分とされたと報じた。

 6月にリゾートを訪れた人民法院裁判官ら5人が売春婦を伴っている姿が映った防犯カメラの映像を、匿名のブロガーが前週、ネット上に公開したことを受けて、裁判官らの買春疑惑に対する捜査が行われていた。

 上海市高級人民法院も同日、中国版ソーシャルメディアサービス「騰訊微博(Tencent Weibo)」を通じて、民事第1法廷トップの陳雪明(Chen Xueming)裁判長を含む4人を停職処分としたと発表した。

 先に同法院は、動画を公開したブロガーが買春疑惑の当事者として名指ししたなかに、民事第1法廷の趙明華(Zhao Minghua)副裁判長が含まれていると発表していた。

 環球時報(Global Times)によると、このブロガーは2009年に趙氏が担当した民事訴訟で莫大な損失を負った。このため、その後の1年間、趙氏の動向を追跡していたところ、趙氏が頻繁にナイトクラブに出入りし、複数の不動産を所有しているうえ、不倫をしていることが分かったという。

 ブロガーが公開した防犯カメラ映像には、リゾートでの宴会に出席した陳氏と趙氏ら5人が、複数の女性たちを従えて特別室に入っていく姿が映っている。字幕では、陳氏がそれぞれに売春婦を割りふったと説明している。映像では2時間が経過した後、5人と女性たちが部屋から出てくる様子も映っている。中には女性と腕組みをしている男性もいる。

 動画に映っていた5人目の人物についての詳細は、分かっていない。(c)AFP