【7月10日 AFP】南アフリカ・東ケープ(Eastern Cape)州で行われた今年の成人儀礼の割礼(包皮切除)の失敗により、若い男性30人が死亡、300人近くが病院に搬送された問題で、同州の警察当局は9日、容疑者5人を逮捕したと発表した。

 警察当局によると、州内の各地で逮捕された5人は、割礼に関する法律に違反したとされる。容疑者ら5人は、殺人、違法な割礼行為、暴行に関与した疑いがあるという。

 保健当局が8日に発表したところによると、これまでに293人の若者が脱水症状、壊疽(えそ)、傷口の感染症などで治療を受けている。中には生殖器を失った者もいるという。

 州内のコーサ(Xhosa)人、ソト(Sotho)人、ヌデベレ(Ndebele)人の若者らは、成人への通過儀礼のために約1か月間、人里離れた森や山にこもるのが伝統となっている。割礼は主に森の中で行われるが、施術用の器具が未消毒だったり、技術が未熟だったりする場合があるという。
 
 5月には他の2州で34人の死亡が報告されている。(c)AFP