【6月4日 AFP】米ニューヨーク(New York)連邦地裁で3日、米アップル(Apple)が出版社と結託して電子書籍の価格をつり上げたとして、米司法省が是正措置を求めた民事訴訟の本格的な審理が始まった。

 アップルは2010年初めに出版社5社と結託して電子書籍の事業モデルの変更を主導し、その結果、電子書籍の価格が上がったとされている。これに対しアップルは、同社は当時、米インターネット小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)が支配的な地位を占めていた電子書籍市場に新規参入した事業者に過ぎず、市場で競争していただけだと主張した。

 米司法省は、アップルと出版社が結託したことで電子書籍を買う消費者の負担が数億ドル(数百億円)増えたと主張しているが、3日の審理でアップル側の弁護士は、政府は後付けで結託があったと主張していると述べて反論した。

 他の出版社5社は米司法省とすでに和解しているため、アップル1社のみが法廷で司法省と争う。審理は3週間続く見込み。(c)AFP/John Biers