【5月17日 AFP】2005年に米歌手・故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんの裁判で、ジャクソンさんから性的虐待を受けた事実はなかったと証言したオーストラリア人振付師が16日、米テレビのインタビューで、子供時代に7年間にわたってマイケルさんから性的虐待を受けていたと発言した。

 ウェイド・ロブソン(Wade Robson)さん(30)は、米NBCニュースの情報番組「トゥデイ(Today)」のインタビューで、ジャクソンさんを「小児性愛者で児童性的虐待者」と呼び、「僕が7歳から14歳の時まで、彼は性的に僕を虐待した。僕に対して性行為をし、彼に対しても性行為をするよう僕に強要した」と述べた。

 09年に50歳で亡くなったジャクソンさんに関するこの新たな疑惑は、前週のメディア報道により発覚。それによると、ロブソンさんは今月1日、ジャクソンさんから「子ども時代に受けた性的虐待」に関する訴訟をロサンゼルス(Los Angeles)で起こした。裁判関連文書は一切公表されていないが、ロブソンさんの弁護士は声明で「マイケル・ジャクソンがモンスターだったことは、普通の人間ならば誰もが心の底で知っている」と述べている。

 ロブソンさんは同番組の中で、なぜ2005年の証言と矛盾する主張を今になって行うのかを説明している。「記憶が抑圧されていたというわけではない。マイケルがしたことを、一瞬たりとも忘れたことはない。だけど、それが性的虐待だったと理解することは、心理的・感情的に全く不可能で、そうする意志も持てなかった」。また、05年の裁判での証言の前に、ジャクソンさんから「洗脳」されたとも主張している。(c)AFP