【5月7日 AFP】米オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)市で約10年前に誘拐された女性3人が6日に保護された事件で、クリーブランド市警は容疑者の男3人を逮捕したと発表した。

 クリーブランド市警は米SNSフェイスブック(Facebook)の公式ページで「現在までに3人の容疑者を逮捕した。3人ともにヒスパニック系の男で、それぞれ50歳、52歳、54歳だ」と述べ、容疑者の住居を捜査中だと付け加えた。

 10年前に16歳で誘拐されたアマンダ・ベリー(Amanda Berry)さんが監禁されていた住居から、通りがかりの人物の協力のもと脱出し、警察に通報したことで、3人の女性の悪夢は終わりを迎えた。

 パニック状態のベリーさんは、緊急係員に容疑者の男の名前をアリエル・カストロ(Ariel Castro)だと告げた。また、メディアでは、逮捕された3人はカストロ容疑者とその兄弟2人だったと特定したと報道されている。

 だが警察当局は、報道が事実かどうかについてはコメントせず、「現段階では、行方不明事件に関する氏名や写真などの捜査情報は発表しない」と述べた。

 市警は、現地時間7日朝に記者会見を開く予定。

■3女性、約10年前に行方不明に

 ベリーさんは、米連邦捜査局(FBI)によると2003年4月21日の午後7時40分ごろ、自宅近くのファストフード店での仕事を終えて帰宅する姿を目撃されたのを最後に行方が分からなくなっていた。

 ジョージーナ・デヘスース(Georgina DeJesus)さんは、14歳だった2004年4月2日の午後、学校からの帰宅途中に行方不明になった。

 ミシェル・ナイト(Michele Knight)さんは、地元紙クリーブランド・プレーン・ディーラー(Cleveland Plain Dealer)によると21歳だった2002年8月23日、親戚の家にいたのを最後に行方不明になっていた。

 女性3人はそれぞれ、行方不明になった地点からわずか数マイル(数キロメートル)の範囲内で発見された。地元病院で診察した医師によると、女性3人の健康状態は良好とみられるという。(c)AFP