【4月30日 AFP】キューバ・グアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地内の収容施設で、食事を拒否してハンガーストライキを続ける被収容者の数が全体の3分2近くにまで増えたことを受け、米国政府は対応する医療スタッフを増員した。当局者が29日、述べた。

 ハンストが12週目に突入するなか、「テロとの戦い」で拘束した166人を収容するグアンタナモ収容施設を閉鎖するとしたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に対しては、その約束を守るよう求める声が高まっている。

 米軍のサミュエル・ハウス(Samuel House)中佐によると、米海軍医療スタッフ40人が週末にかけてグアンタナモ収容施設に到着。また被収容者166人のうち100人がハンガーストライキ中であるという。27日以降、ハンストを行っている人数は増えていないが、21人は鼻のチューブを通じて栄養が与えられており、また5人が病院に搬送されている。命に別状のある被収容者はいないという。

 被収容者らの弁護士によると、ハンストは2月6日、収容所当局によるイスラム教の聖典コーランの取り扱いが「冒とく的」だったことから始まったとされる。だがその後、起訴も裁判もされずに11年間にわたって無制限に拘禁されていることに抗議する行動に発展し、ハンストは被収容者の間で拡大した。(c)AFP