【3月12日 AFP】リビアの首都トリポリ(Tripoli)で、密造酒を飲んだ数百人が中毒症状を起こし、11日までに50人以上が死亡した。

 保健省によると、9日からメタノール入りの密造酒を飲んだ人々が次々と体調を崩し、これまでにトリポリ市内の病院で38人が死亡。治療のため隣国チュニジアに向かっていた13人が搬送中に死亡した。さらに、少なくとも378人が中毒症状で手当てを受けているという。事件をうけて、保健省はアルコール類には一切手をつけないようリビア国民に警告している。

 また密造酒の製造、販売者らを特定するため捜査が開始された。

 イスラム国のリビアでは飲酒や酒類の製造・販売は禁じられているが、闇市場での入手は可能だ。このため政府は密売対策に力を入れており、ある治安当局関係者も、酒類密売業者らの摘発準備を進めているとAFPに明かした。(c)AFP/Imed Lamloum