【1月31日 AFP】米イリノイ(Illinois)州シカゴ(Chicago)で29日、公園にいた子供たちを狙った発砲事件があり、15歳の少女が死亡したほか、少年2人が負傷した。地元警察が30日、発表した。

 死亡したハイディヤ・ペンドルトン(Hadiya Pendleton)さんは首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)で先週行われたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の就任式で演奏を披露した高校マーチングバンドの鼓手を務めていた。親族によると「歩く天使」のような子だったという。

 ペンドルトンさんは29日午後2時半ごろ、同じバレーボールチームに所属する子供たち10~12人と一緒に公園で雨宿りをしていたところを、柵を飛び越えて公園に入ってきた人物に背後から撃たれた。銃撃犯は車で逃走。警察によると、恐怖でパニックに陥った子供たちは、ペンドルトンさんと負傷した少年2人を置いて逃げたという。シカゴ市警察は、銃撃犯が子供たちをギャングのメンバーと勘違いして発砲したとみている。

 オバマ大統領はこれまで、シカゴなどの都市で死傷者を出し続ける発砲事件に対処する必要性を頻繁に述べてきている。今回の事件を受けホワイトハウス(White House)は30日、オバマ大統領はペンドルトンさんの家族のために祈りを捧げているとの声明を発表した。

 ペンドルトンさんのいとこは地元紙シカゴ・サン・タイムズ(The Chicago Sun-Times)に「彼女はいつも優等生だった。彼女は本当に『歩く天使』だった。お母さんを困らせたことは一度もない」と語った。(c)AFP