【8月29日 AFP】2004年にパリ(Paris)近郊の仏軍病院で死去したパレスチナ解放機構(PLO)の故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)議長(当時)は放射性物質のポロニウムで毒殺された可能性があるという申し立てがあったことを受け、フランスの検察当局は殺人事件として捜査を開始した。関係者が28日、AFPに明らかにした。

 アラファト氏の妻、スーハ(Suha Arafat)さんと娘のザウラ(Zawra Arafat)さんは7月31日、パリ近郊ナンテール(Nanterre)で殺人事件として告訴していた。

 スーハさんとザウラさんの弁護士は、2人は捜査開始を喜んでいると語ったが、「司法官が真実を見つけるために必要な全ての捜査を行えるようにするため」としてそれ以上のコメントは控えた。パレスチナ自治政府も捜査開始を歓迎している。

 ノーベル平和賞受賞者でもあるアラファト氏の毒殺説は中東の衛星テレビ、アルジャジーラ(Al-Jazeera)が前月、同氏の遺品から高レベルのポロニウムが検出されたと報じたことで浮上していた。(c)AFP/Pauline Talagrand