【8月22日 AFP】フランスで21日、生後5か月の息子の首を絞めて殺害したとされる父親(47)が、ピレネー山脈(Pyrenees)のタルブ(Tarbes)で死んでいるのが見つかった。首つり自殺とみられる。仏警察当局が発表した。フランスでは、実の親やパートナーなどによる乳幼児殺害が、今月に入って相次いでいる。

 同容疑者は19日夜、乳児の息子を殺害した容疑で逮捕され、そのまま病院に搬送された。だが入院先には警察の監視がなく、容疑者は24時間後に病院から逃走していた。

 17日午後、裁判所から息子と接触する許可を得た容疑者は、疎遠になっていたパートナーの母親のもとから乳児を預かった。そして19日午前、タルブ郊外のホテルの一室から乳児の遺体が発見された。

 検察当局者は、自殺現場で犯行を自供する遺書が見つかったと述べ、「乳児は父親に首を絞められて殺害されたとみられる」と語った。

■相次ぐ実の親・パートナーによる事件

 フランスでは前週にも、南西部にあるLespinasseで、女(52)が恋人の子ども(2)を車に乗せて運河に突っこみ、溺死させる事件があった。この事件では、容疑者の女も死亡した。

 また8月初頭には、仏南部ガール(Gard)県で、生後8か月の乳児が死亡する事件があった。別れたパートナーと口論になった21歳の父親が、赤ちゃんを繰り返し床に投げ落として死なせたとみられている。

 さらにトゥールーズ(Toulouse)では20日、4歳の少女が銃で撃たれて死亡する事件があり、警察当局は、少女の母親のパートナーの男が、母親と3人の子どもたちが隠れていたバスルームに向けて、ドアごしに発砲して死なせたとみている。警察は20日から容疑者の男を拘束しており、ショック状態に陥った母親の回復を待って事情を聴く方針という。(c)AFP