【7月21日 AFP】米コロラド(Colorado)州で20日未明、映画『バットマン(Batman)』シリーズ最新作『ダークナイト ライジング(The Dark Knight Rises)』のプレミア上映会が行われていた映画館で男が銃を乱射し、12人が死亡、60人近くが負傷した事件で、警察は現場で24歳の男を逮捕したと発表した。容疑者は前月まで、コロラド大学(University of Colorado)医学部に通っていたことが確認されたという。

 事件が起きたのはデンバー(Denver)郊外のオーロラ(Aurora)にある映画館で、黒い服装でガスマスクをかぶり全身武装した男が、最初に催涙ガスか発煙弾とみられるもの2個を投げ、続いて出口を求めて逃げまどう観客に向かって乱射した。死者の数については当局が当初発表の14人から12人に訂正している。

 警察によると逮捕された男は、ジェームズ・ホームズ(James Holmes)容疑者(24)。2011年10月にスピード違反をした記録以外、犯罪歴はないという。映画館の裏に止めてあった自分の車にいたところを逮捕されたが、まったく抵抗しなかったという。
 
 ホームズ容疑者は自宅に爆発物があると供述したため、警察が現場近くの集合住宅内の自宅を捜索したところ、爆発物や化学物質を使ったものなど高度な武器による罠が仕掛けてあった。すべての武器を取り除くためには数日かかるという。

 事件当時、夜間プレミア上映会を行っていた映画館は満員だった。観客の1人、タナー・クーンさん(17)は「何人か立ち上がったので振り返ったら、その途端にもう1度何かが光って、すぐにかがんだら乱射が始まった」と語った。(c)AFP/Leila Macor