【6月14日 AFP】カナダ・モントリオール(Montreal)の高校で、性的関係にあった男性を殺害し遺体を切断する様子を撮影した「カナディアン・サイコ」事件の動画を生徒に見せた教師が停職処分となった。

「カナディアン・サイコ」事件は、元ポルノ俳優のルカ・ロッコ・マグノッタ(Luka Rocco Magnotta)容疑者が交際していた中国人男子留学生、リン・ジュン(Lin Jun)さんをアイスピックで刺殺し、切断した遺体の一部をカナダの与野党政党本部やバンクーバー(Vancouver)の学校に郵便で送りつけたもの。マグノッタ容疑者がリンさんを殺害し遺体を切断する一部始終をとらえた動画がインターネット上に出回り、警察が動画にはショッキングな場面が含まれていると市民らに警告していた。

 モントリオール南部にあるカブリエ・ドラサール(Cavelier-De Lasalle)高校の理事会は13日、同校の教師が4日に自身のクラスで事件のおぞましい動画を15歳の生徒らに見せていたことを明らかにした。この日は、国外逃亡していたマグノッタ容疑者が独ベルリン(Berlin)で逮捕された日だった。

 動画を見せられ精神的に衝撃を受けた生徒が副校長に訴えて、この教師が殺人動画を見せていた事実が発覚。学校はこの教師を即時、停職処分とした。同校理事会でも、不適切かつ極めて不快な殺人動画を生徒に見せたこの教師の行為を全委員が糾弾した。

 この教師は同校当局にEメールで悔恨の意を示したが、動画を生徒らに見せた理由には触れなかった。この教師の今後の処遇については、理事会がこれから協議し、決断を教師の前で発表するという。

 一方、動画を見た生徒たちには、心理カウンセリングが行われた。(c)AFP

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